ダンス/舞踊1



社交ダンス

パソドブレ

ラテンダンスで、激しく衣装を振り回して踊る。必ずしもサテン生地の衣装ではないが、光沢生地のスカートがライトによく映える。写真のスカートは表地が赤色、裏地が黒色のコントラストで、巻きつけて着用するラップスカートである。

画像:ヤフオク DANSTYLE

画像:ヤフオク DANSTYLE


フラメンコ

スペインのフラメンコ衣装はいくつかバリエーションがある。

激しいダンスなので、ダンサーの汗もかなりの量になり、衣装の汗ジミはひどい。

ダンスにおいても、摘み上げられたり、振り回されたり、蹴り上げられたりするし、激しいステップにより、鋲のついたシューズで踏み抜かれたりもするので、衣装の裾などに痛々しい傷が付いていることもある。

フラメンコ衣装 シルバー・サテンワンピース

表地は強い光沢のあるサテン生地がたっぷり使われており、裾が段フリルになっている。スカート部の裏側は黄緑色の光沢生地が張られていて、スカートが捲られると、綺麗なコントラストが見える。

サテン生地なので、シューズに踏み抜かれて、ところどころ傷がある。

某女子大学フラメンコ部使用の衣装。



フラメンコ衣装 赤地x白ドット柄・ワンピース

フラメンコ衣装によく見られるタイプのドット柄(水玉)で、裾に段フリル使い。

スカート部のフリル部分の裏柄には、白い光沢生地があって、裾を蹴り上げられるとちたちら見える。



フラメンコ衣装 ブルー・バックサテンワンピース

肉厚のサテン生地を、マット名綿を表側に、光沢が強いほうを裏側に使ったワンピースドレス。スカート部が捲りあげられると、強い光沢を放つ。かなり重量があるドレスなので、ダンサーは大変である。その分、振り回されたときの迫力は満点だ。



フラメンコ衣装 パープル・サテンワンピース

スカート部の内側に多数の段フリルが重ねられていて、かなりのボリュームを出している。表地は強い光沢のあるサテンだが、裏のフリルもやさしい光沢のある真っ白な生地で、これを振り回すとステージでは豪華に映える。全体の重量もかなりあり、これを着て踊るダンサーは汗だくである。



フラメンコ用シューズ (Gladis)

スペインのGladis社製のフラメンコ用シューズである。床を踏みしめたときに、迫力ある音が出るように、つま先と踵(かかと)に鋲が無数に打ちつけられている。ときどき、衣装の裾も踏み抜いてしまうが、このような靴で力いっぱい踏まれては、生地はひとたまりもなく裂けたりする。

画像:ヤフオク foxhashimoto



スパニッシュダンス(Spanish Dance)

文字通りスペインのダンスだが、フラメンコとは異なる。衣装のスカートはさんざん振り回されていて、もはやスカートというより、振り回すための布と化している。


阿波踊り

昨今、阿波踊りは本場の徳島県だけでなく、全国各地で披露されるようになった。男踊りと女踊りがあるが、女踊りのほうも相当激しいもので、真夏の気候も手伝って、汗だくになって踊られる。

衣装は和服で、裾よけの上に襦袢を着て、長着(着物)を重ねる。長着の裾はめくり上げられて腰で固定される。さらに、片袖を抜かれていることも多い。襦袢や裾よけはすべりの良いサテン系の生地のものが好んで用いられる。汗だくになるので衣装はずぶ濡れ、滴り落ちる汗で裾にも大きなシミができる。

腕を振るしぐさで袖は常に振り回され、裾は脚で蹴り上げられる。


画像:MADBREAVERSブログ

画像:阿波踊り會館

画像:@wanohuukei twitter



フレンチカンカン (French cancan)

子どものころ、テレビでこのショーを見たときは驚愕した。本来、捲りあげてはいけないものを捲り、見せてはいけない所を見せる。スカートは女性の下半身を飾り、守るためにあるのだと思っていた。

複数の女性ダンサーが、自ら着ているロングスカートの裾を両手で鷲掴みにし、ハイキックで蹴り上げたり、捲り上げたり、振り回したり、揺さぶったり、床に引き摺ったり、叩きつけたりする。さんざん玩(もてあそ)ばれるために着用されるスカートだ。しかも、ダンサーたちはみな笑顔。それを見つめる観客たちも大喜び。衣装は苦痛で喘いでいるというのに。

ステージが終わったときは、きっと汗だくになる。衣装は汗染みとステージの埃で汚れまくっているだろう。またすぐに訪れる次の出番のために、ゆっくり休ませてはもらえない。汗染みと埃の黒ずみは落ちないで蓄積されていく。

画像:Global Entertainment Source

http://globalentertainmentsource.com/can-can-dancers/






ポールダンス

ポールダンスは、直立したポールを使って舞踊を披露するものであるが、演技者が和服を着て視覚効果を高めているものがある。和服としては、本来の女性の動きとは大きく異なるものなので、痛みや汚れも激しいものとなろう。振り回されたり、引き摺られたり、高い位置から乱暴に脱ぎ落とされたり、踏んづけられたりし、しばしばポールとの摩擦にも耐えねばならない。

もちろん、ドレスも然りである。







和装ダンス

私は子どものころから伝統的な日本舞踊を見ても、袖が振り回されたり、裾が引き摺られたり蹴られたりする着物の様子に胸を痛めていた。

近年、伝統舞踊とは別にニューウエーブ的な和装の舞踊(ダンス)も散見される。華麗な着物たちが今までにない動きに付きあわされている様子は看過することができないでいる。

動画サイトなどではいわゆる「踊ってみた」というタイトルで、和服で激しいダンスを披露している例もある。若い女性たちが和服に関心を持ってくれるのはよいのだが、その立ち居振る舞いはいかがなものか。奔放な動きに着物たちは辟易している。





ダンスの添え物として振り回され、投げ出される着物たち。袖は裏返り、上下も反転している。

度々踏んづけられたり、逆さまにされているのも哀れだ。



5つ紋入りの正装用のアンティーク着物が、外国人のダンス衣装に供されている。まともに袖も通してもらえず、途中で脱ぎ落とされている。アンティークの特徴である紅絹(赤い裏地)がさらされる。終盤では雑に丸められている。



モダンダンス/コンテンポラリーダンス/モダンバレエ

衣装は伸縮性のあるEUROTARDブランド。

画像:ヤフオクgenta3d-2,800