リメイク


学校制服をミニチュア制服に

思い出の制服をミニチュアサイズに加工したり、テディベアなどのぬいぐるみの衣装に加工する業者がある。また、それを個人でやった人もブログなどで存在が確認されている。

人形に着せる場合も、ぬいぐるみなどの比較的大きなもののほか、リカちゃん人形ぐらいの小さなものまで様々だが、使い古した本物制服を使うことには変わりない。

ミニサイズにするにしても、制服のごく一部だけを使用することもあるが、柄行や生地の具合、裏地の取り方などに工夫を要するため、元の制服のあちこちを切り裂いて、満遍なく使用する必要がある。

リカちゃん人形の制服(ハンドメイド)

画像:タンティーヌミニチュア制服の制作日記

https://blog.goo.ne.jp/tantine1014/e/7e183e0530379415890719cf7c154535

画像:タンティーヌミニチュア制服の制作日記

https://blog.goo.ne.jp/tantine1014/e/7e183e0530379415890719cf7c154535

画像:タンティーヌミニチュア制服の制作日記

https://blog.goo.ne.jp/tantine1014/e/7e183e0530379415890719cf7c154535


ミニチュア制服

画像:ミニフォーム

http://www.miniformshop.jp/highschool.html



学校制服をペット衣装に

自分の出身校高校の制服を切り刻んで、ペットの服にしてしまった話がブログに載っていた。夏の制服も同様にリメイクしたらしい。

セーラー服の襟やスカートの裾のラインも丁寧に使い、リボンも活用している。



学校制服をバッグに

大切な思い出が詰まった学生服を可愛いバッグやポーチにリメイクしてくれる業者も多い。



和服を洋服に

タンスの肥やしになっている和服を、ドレスやワンピース、スカート、コート、シャツ、ポーチなどにリメイクすることは古くから行われている。1着の洋服を仕立てるのに、2枚以上の和服を使うこともある。畳紙に丁寧に入れられて大切にされてきた和服も、洋服になるとほとんど使い捨てになるのだろうか。

ドレスの裾やトレーンはずるずる引き摺られる運命だ。コートの裏地に使われる着物もある。

また、帯からバッグも作られ、内袋(裏地)には着物を使うこともある。

画像:マジックミシン

http://www.magicmachine-rs.com/service/order.html

画像:和ドレス創作工房atelierSALA

https://ateliersala.com/

画像:着物リメイク工房いにしゑ

https://ssl.inishie-drm.jp/blog/detail.php?id=556



袋帯をクッションやランチョンマットに

振袖用の袋帯は、生地がしっかりしていて、大柄のものが多いということで、バッグやクッション、タピストリー、ランチョンマット、テーブルセンター、花瓶敷きなどにリメイクされる。

画像:着物リメイク工房いにしゑ

https://ssl.inishie-drm.jp/blog/detail.php?id=556

画像:着物リメイク工房いにしゑ

https://ssl.inishie-drm.jp/blog/detail.php?id=556




振袖を布団に

大切にしまっていた振袖も10年以上袖を通していない。それを布団にするというアイデア。もちろん、ふつうの和服でも布団に出来るそうだ。

和服や浴衣は色柄も綺麗で、生地も上質なものが多いので、他にぬいぐるみを作ったりすることも出来る。

和服のリメイク工房は数多い。



和装の帯を日本刀の袋に

制作中

上等で気高い日本刀を包む袋には、しばしば絢爛豪華な袋帯や名古屋帯がリメイクされたものが使われる。裏地には正絹の生地が張られて、高価な日本刀を守る。日本刀を入れたときは、紐でしっかりと縛られてしまう。


和装の帯を琴のカバーに

制作中

和楽器の代表ともいえる琴を包むには、和風な生地でできたカバーが好まれるが、それには長さが容易に取れる和装の帯がリメイクされることも多い。繊細な琴のボディを守るために、裏地にはネルが付けられることがほとんどである。


和服を三味線の長袋に

制作中

振袖の長い袖などをメインにリメイクされることが多いようだが、訪問着や小紋などの普通の長着もしばしば使われる。袷(あわせ)の着物を表裏そのままに使うことができる。三味線を入れたときは、棹部分を紐できつく縛られることになる。



CA制服 リメイク

スターフライヤー CA人形

<出典:Aviation Wire 2017/5/30 2302>

2006年に就航したスターフライヤーは、2017年夏に客室乗務員の人形を販売したのだが、この人形が着ている制服は、2016年12月まで着用していたCAの初代制服をリサイクルしたものだった。

人形はパンツスーツなのだが、上着もパンツも、さらにはブラウスやスカーフも実際に着用していた制服の生地を使用している。

初代の制服は就航から2016年12月にモデルチェンジするまでの間着用されていたものだが、初代制服を何かの形に残したいと考えた結果がこれだ。高さは約27cm。実際に着ていた制服をクリーニングしているが、一部にテカリやヨレがあるとのこと。

モデルチェンジして不要になった航空会社の制服は、たいてい細かく裁断されて不織布などにされるのだが、この人形の衣装のように、その一部でも生地のまま大切にされるというのは果たして幸せなのか?


キャセイパシフィック航空 利是封(Lai see)

<出典:GOtrip Facebook 2017/9/20>

キャセイパシフィック航空は、2017年に、CA制服生地をリサイクルして作った利是封(春節のお年玉袋)を販売した。商品説明ではパスポートやカードなどを収納できるという。

使っているのは現行の制服だが、擦り切れや傷みが激しいために回収したもののうち、比較的綺麗な部分の生地を利用しているという。

とはいえ、やはり使い込まれた中古の制服なので、テカリやボールペンの跡が僅かに見られる場合もあるようだ。切り刻まれても、CA制服として活躍していたことをこの世にとどめておきたいと願っているのであろうか。

画像:ASIA MILES

https://www.cathaypacific.com/shop/cxcitement/productdetail.html?productCode=204975SAP#

1パックに2個入りで、HKD320.00、USD42.00でキャセイパシフィック航空公式ショップサイトで販売されている。

 

2020/06/15追記

配送先が日本だと送料込み10,920円(USD59.43)である。

ASIA MILES 


<販売サイト記載の商品概要>

Cathay Pacific Uniform Travel Pouch (2 pieces / pack)

「Handmade with love and care.

These handmade travel pouches, fashioned from the fabric of retired Cathay Pacific uniforms, have travelled far and are ready to see the world with you. Produced in collaboration with Hong Kong eco-designer Angus Tsui and the disadvantaged people of St. James’ Settlement Upcycling Centre, each pouch is handily sized to store your passport, cards or any loose items. A portion of the sales proceeds will go to Food Angel, a local food rescue organisation that redistributes prepared surplus food from different sectors of the food industry to underprivileged communities in Hong Kong.」

國泰航空「制服再造」旅行多用途袋 (一盒兩件)

「傳承心意的創意手作

曾環遊世界的國泰制服,現已變身為您的最佳旅伴。環保時裝設計師徐逸昇,與聖雅各福群會升級再造中心的復康人士合作,以手工將國泰員工的棄置制服循環再造為小巧實用的多用途袋,方便存放您的護照、卡片及其他零散物件。部分銷售所得,將用以資助本地慈善機構「惜食堂」,其宗旨為將回收的各類剩餘食物重新分配給有需要人士,傳遞對香港社區的關懷。」



↓キャセイの女子CA制服の特徴をうまく残すように裁断される。制服1着から何個の利是封が作られるのだろうか。

工房に持ち込まれた中古制服たちは、息をのんで自分が切り裂かれる番を待つ。作業台に乗せられた上着の上に置かれた裁ちバサミが制服の恐怖を象徴するようだ。

http://www.sohu.com/a/211521605_298599

https://www.metropop.com.hk

<時裝慢下來 2017/10/3>

障害者の援助と慈善団体へのチャリティ目的で行われた、大量の中古制服の再利用プロジェクトだそうだ。

目の前で仲間の制服が切り裂かれていくのを見せ付けられるのは、恐怖そのものだろう。

作業台に置かれている制服上着の袖先は、ひどく擦り切れているように見える。ここまで使い込まれたら、もう他に逃げ場は無い。

 

↓デザイナーのAngus Tsui氏のFacebook掲載ビデオには、バラされる大量の中古制服たちの姿が観られる。現行で着用されている制服でも、これだけ数多くのものが使い古されていることに驚く。

作業者にとって目の前に山と積まれているのは、単なる布であるに違いない。制服たちの叫び声を聞くものは誰も居ないであろう。

https://www.facebook.com/cathaypacificHK/videos/1230013403809027/

衣類としてはまだ十分に着用できるものだが、制服としては処分されなければならない運命だというのは、なんとも悲しい。

テーブルに広げられた制服のジャケットやスカートは、事務的に型紙を当てられ、ピンを打たれて裁ちバサミで機械的に裁断されていく。


商品詳細

1箱入手してみたので紹介する。商品は厚さ2cmの紙製の箱に入れられている、箱は、表にCA制服を象った窓が切り抜かれていて、中の商品の一部が見える。

↓中身は2セット入り。写真では大きさが違っているように見えるが、現物の大きさは同じだ。商品の表側は縫い目が異なっていて、CA制服の別々の部分から生地を切り出した様子が見て取れる。この商品は制服のどの部分なのか、想像が逞しくなる。ひどいテカリや汚れは見当たらないので、袖の肩あたりか、身頃の脇または胸あたりだろうか?

↓留め紐を抜いて蓋を開けると、内側に裏地が付いているのが見える。写真ではうまく再現できなかったが、裏地は光沢がきれいなツルツルの生地で、実際のCA制服上着の裏地がそのまま使われている。裏地もろとも裁断された制服の無念が伝わってくるような美しさだ。単なる小物入れとして使うにはもったいない。

なお、裏地が張られているのは背面側のみで前のほうは表地のみだ。

製品サイズ:縦195x横100x8mm



キャセイパシフィック航空 RECONSTRUCTION CHALLENGE

キャセイパシフィック航空は、制服のリサイクル問題に積極的に取り組んでいる。

2017年9月には繊維廃棄物と環境問題に取り組むREDRESSというNGO団体とタイアップして、使い古された制服をいかにリサイクルして、新しい製品に作り変えるかを競うデザインコンテストを開催している。

参加者に思い思いに切り裂かれていく使い古しの制服たち。切れ端は乱雑に放置されている。ネクタイやツヤツヤの裏地までもが徹底して利用される。

部屋の隅には、材料とされる制服たちが吊り下げられている。

作業の様子を現役CAたちが眺めているが、彼女らに着用されている制服たちはこの惨状を見せ付けられて、震え上がっていたに違いない。

 https://www.redressdesignaward.com/news/2017/9/2/2017-redress-x-cathay-pacific-the-uniform-reconstruction-challenge


キャセイパシフィック航空 75周年記念

75周年を記念し、CAや操縦士用の数百という制服をテディベアやポーチ、クッション、バッグなどに作り変えるアップサイクル・グッズを発表した。

公式サイトによると、同航空会社で使われている様々な制服の素材をパッチワークデザインとして使用しているという。具体的にはシルクのタイ、黒色や色合いの異なる赤色の制服ジャケットやスカート、ブラッシュウイングマーク柄の白いブラウスが使われていて、まるで、制服の生地見本のようである。


画像:CREWNET