制服ブラウス

学校制服ブラウス

近年の学校制服ブラウスは、優れたケア性に加え、清潔感や快適性が求められる。

ポリエステル65%、綿35%のものが多く、形状記憶(形態安定)タイプで一般家庭で洗濯してもアイロン掛けする必要がない。

また、抗菌・防臭加工・消臭タグつきを謳うものや、さらにはUVカット機能のあるものもある。

通常着用による変化としては、黒ずみ、襟の黄ばみ、生活悪臭などに現れ、食べこぼしや絵の具、墨汁などの汚れが付着する。傷みとしては、襟、肘、カフスの擦り切れ、また脇を中心とした縫い目のほつれや裂けなどが発生する。

学校制服は、おさがりなどでリユースされることもあるが、ブラウスに関してはダメージが激しくなりやすいので、除外されることもしばしばである。

不要になったブラウスはウエスのように清掃用に使われるほか、四角形に切り抜いて体操服のゼッケンに使用されたりもする。


中学校・高校ブラウス

一口に学校制服用のブラウスといっても、そのデザインのバリエーションは多い。

まず一見して違いが分かる部分は襟の形状だ。丸襟と角襟に大きく分けられ、丸襟はRの取り方など、角襟は閉じたときの角度など様々である。

在学中に使い古されたブラウスたちは、用が済んだら何の未練もなくゴミ箱行きとなる。

校名のイニシャルや校章などの刺繍が入れられているものもある。その多くは、胸ポケットのあたりか袖に入る。襟に付けられているものも存在する。

これらは当然学校の指定品で、転用はできないが、学校によっては2年次以降、同じようなデザインの市販品の着用も許可しているところがある。

前身頃にタックが取られているデザインもある。これも、タックの取り方や本数などにバリエーションがある。


淀之水高校

多くの学校ではブラウスの裾をスカートにタックインして着用する形式を取るが、インしないで着用する仕様(裾引き仕様)もある。

写真の例では、裾がスカートに被さるデザインだが、セーラー服のような短い着丈のものもある。



西遠女子学園

ブラウスというより、夏服のセーラー服上衣。

卒業後7年ほど保管されてきたが、結局燃えるゴミとして処分されることになったもの。

裏側の記名タグには、個人情報が詳細に記入されている。



大阪教育大学附属天王寺小学校

ブラウスの裾にボタンがあり、それをスカートに留める仕様の制服。

ブラウスが、スカートを吊り上げる役目も果たし、ワンピース的な着方になる。

上下で引っ張られるので、ボタンの糸が切れやすい。

合服としては、長袖ブラウスの上にベストを着用する。ちなみにスカートはプリーツのないフレアである。



岩手滝沢南中学校

セーラー服を制服に指定している学校では、冬服、中間服、夏服ともに同じようなデザインを採用しているところも多い。この学校の場合、写真、左から中間服、夏服、冬服である。

真っ白な生地なので仕方がないが、中間服の袖の肘あたりはかなり汚れが目立つ。

冬服はお下がりで使われることが多いが、中間服や夏服は汚れが目立つこともあり、一代限りで用済みとされることが多い。




盛岡白百合学園

この学校の制服は、冬服、中間服、夏服ともセーラー服だが、中間服と夏服は襟とカフスが交換可能になっている。スナップボタンでワンタッチで付け替えられる。

写真はすべて外した状態である。セーラー服の特徴である襟がないと何とも間抜けに見え、処分するほうも気軽に捨てられることだろう。



武庫川女子大学

現行制服は2015年から採用されている3代目である。

ブラウスは、OL制服メーカーで有名なブランドSELERYが採用されているが、基本的に白いブラウスであれば、ほかの市販品でも着用可能とのことで、学生はユニクロなどの安いものを購入することも多い。

画像:ラクマ グマーズ



旧制服ブラウス

画像:ラクマInko333

1999~2015年に採用されていた制服用ブラウスには、2種類の選択があった。大きな違いは、Aタイプが襟元に共布のリボンタイ付き、Bタイプがリボンタイなしである。写真はBタイプのもの。いずれも生地質はやや薄手。

指定ブラウスはあったが、白いブラウスならば指定品でなくても着用可能だった。



聖心女子大学

画像:ラクマmomodaisuki

入学式や卒業式などの式典と、新入生が入学後1か月のあいだ、制服を着用することが義務付けられている。

ブラウスは白い物であれば必ずしも指定品を着用する義務はないが、多くの学生は指定ブラウスを購入するようだ。指定ブラウスは角襟で、最大の特徴はボタンに金色の縁取りがあること。

2019年度入学生で、三越販売価格5,200円(税別)だった。

素材:ポリエステル50%、綿30%、レーヨン20%

製造:(株)アステージ



画像:ラクマしまんちゅ




職業制服ブラウス

制作中

企業で女子社員が着用する制服は、多くが貸与または支給品だ。自分の懐が傷まないので、女子社員たちの扱いも乱暴になる。自宅で洗濯が可能なものがほとんどだが、とはいえ、たびたび洗濯機に放り込まれて、ガンガン回されたら、生地の傷みも早くなろう。

制服アイテムの中でもブラウスは消耗品扱いで、最初に複数着を渡され、1-2年で追加のブラウスをもらえたりする。モデルチェンジの憂き目もあるので油断できない。真新しいままで処分されることも多い。

事務服ブラウス

着脱可能な共布リボンタイ付き。

画像:事務服のビーム

http://www.beam-jimufuku.com/?pid=128803824

フレンチツイルに別添ドット柄リボンを装着。

画像:事務服のビーム

http://www.beam-jimufuku.com/?pid=106830708

サマーツイードのオーバーブラウス。

画像:ユニフォームワン

http://www.beam-jimufuku.com/?pid=106830708



日本航空CA制服(7代目)

優雅に見えるCAの世界でも、制服は仕事着に過ぎない。

特にブラウスは汚れが目立ちやすいので、頻繁にクリーニングされる。クリーニング代は会社負担というところが多い。傷みが激しかったら躊躇なく処分される。

JAL日本航空CA制服(7代目)白ブラウス

縦ストライプ

JAL日本航空CA制服(7代目)リゾッチャブラウス