2020年度入学生から制服が再びモデルチェンジされ、現在は3代目である。チャコールグレーの色合いや生地質はほぼ引き継がれているが、ジャケットの裾が丸くなり、ボタンも2個になっている。またパンツスタイルも追加された。ブラウスは推奨品として販売されているが、同じようなデザインで白いものであれば、市販品でも構わない。
すべての制服アイテムにはネーム刺繍の類は入っていないが、大学側は「制服の取り違いが生じる場合がありますのでご購入後、すぐにお名前をご記入ください」と新入生向け公式ページに記載している。
入学してから少なくとも1ヶ月間のオリエンテーション期間中は指定制服を着て過ごすことが義務付けられているが、制服を着ていると新入生であることが一目瞭然でケアも受けやすいということで、意外と好評のようである。
新制服の製造は初代から関わってきた吉善商会(ZIPPY YOSHIZEN)で、販売は三越伊勢丹スクールユニフォーム日本橋店が窓口となっている。
2020年というキリがよいタイミングを狙って、二度目の制服デザイン変更が行われた。といっても、グレーの色合いや全体のイメージは大きく変わらないので、マイナーチェンジの一種とも言える。注目すべき点は、従来のスカートスーツスタイルに加えて、パンツスーツスタイルも選べるようになったことだ。ここでは便宜上「3代目」現行制服と呼ぶ。
大学キャリアセンターでは、従来より大学指定の制服は就職活動時にも使用できると説明しているので、現在主流のリクルートスーツのデザインにあわせてきたのだろう。
外見で変更点がすぐに目につく部分は、上着の裾の形状である。旧型は直角型だったのが、新型では丸いカーブを描いている。
それ以外では、3つボタンが2つボタンになったぐらいで、襟の形状や身頃のカットなどは旧型と見分けがつかないぐらい同じだ。身丈と袖の長さのバランスも、旧型とほぼ同じイメージである。表地は全く同じ生地ではないものの、並べてみないと違いに気付かないほど似ている(後述参照)。裏地は総裏地だが、色は表地と同系のダークグレーだ。旧型の2017年度ごろ以降に登場した最後期モデルも裏地がダークグレーになったが、並べてみると新モデルのほうがいっそう表地の色に寄せてきている印象だ。
スカートは、2代目制服と同じく、ヒダの無いデザインをそのまま流用しているようだ。左サイドのジッパーとシングルホックで着脱する。2代目のスカートはホックが3段だったが、新モデルでは背部にゴムが入っているので、そちらで若干の調整を利かせるという発想だろうか。裏地は、2代目の最後期モデルと同じく、スリットはない。
全体の印象こそリクルートスーツっぽくなったが、昨今のスーツは黒が多いなかで、グレーというこの色合いが受け入れられるであろうか。また、逆に聖心女子大学っぽさが薄れてしまった印象があり、少し寂しくも感じるが、新入生はじめ先輩方はどのように思われるであろうか。
ジャケット・スカート共に表地は毛50%、ポリエステル50%、裏地はポリエステル100%で、2代目旧制服と同じだが、実際に触ってみると、生地質は旧制服よりやや薄手になっており、ジャケットも総裏地ではあるがいっそう軽快になった印象だ。お手入れは水温30度以下で水洗い可能となった。
なお、式典および入学後のオリエンテーションなどでの制服着用義務については、新制服でも変更はない。
(大学広報誌『聖心キャンパス』での掲載は、221号=2020年3月発行にて発表)
↓制服を注文するときの注意点として、スカートの丈やジャケットの袖の長さなど規則通りに作る必要がある。チラシには書いていないが、パンツの裾も床につかない程度とされている。
清楚なイメージをキープするために、スカートの丈は特に厳しく決めているようだ。
スカートとパンツの注文者の割合については気になるところだが、この制服に関しては、いまのところデータは無い。
参考として、制服メーカーのKANKOがまとめたアンケート結果を示しておこう。聖心とは関係がないが、2019年3月に全国の女子高生600人から得た回答で、「制服はスカートとスラックス(パンツ)のどちらを着たいか」という問いに対して、スカート:70.3%、どちらも着たい:25.2%、スラックス:4.5%だったという。
聖心女子大学の新制服も、スカートのほうが圧倒的に人気があると思われる。お金持ちのお嬢様たちは、とりあえず両方買っておく者も少なくないと思われるが。
ちなみに、ネットで入学式の様子を見ると、圧倒的にスカートの学生が多く、パンツ姿はほぼ皆無である。大学生の好みは女子高生とは異なるのか、あるいは無難な線で行こうということなのか?
画像:聖心女子大学2020新入生向けチラシ
↓毎年新入生に配布される『Student Handbook』(学生生活ハンドブック)の2020年度版の服装規定ページも、新制服に差し替えられている。
旧版との変更点は、履物に「スニーカー不可」と追記されていることと、「スカートスーツかパンツスーツかを選べます」の2点だ。
わざわざ「スニーカー不可」と明記したのは、黒いパンプスっぽい「スニーカー」を履いてくる学生がいたのだろうか。黒いからいいでしょうとごねるのは聖心女子大生らしくない。
画像:聖心女子大学Student Handbook 2020
↓Yahooフリマで15,000円にて売却された3代目制服。
2021年度入学時に新調したものだが、途中で他大学へ転出したために不要になったらしい。着用回数10回程度となっているが、入学式のあと、1カ月ほどのオリエンテーション期間は毎日袖を通してもらえたのだろうか。きちんとクリーニングされているのが微笑ましい。
聖心女子大学に限らないが、在学中にわずかな回数(期間)しか着用されない制服の場合、入学から卒業まで一度もクリーニングされず、結局そのまま役目を終えてしまう制服も少なくないらしい。
なお、2024年3月に新制服を着用していた学生が卒業しているが、同年4月現在で、卒業生の使用した制服がネット上で売却されている例をまだ知らない。
↓制服紹介の中で、ジャケットの裏地が確認できる。
画像:聖心祭実行委員会 制服紹介TikTokより
<生地の比較>
2代目(旧制服)と3代目(現行制服)を並べてみると、生地質はほぼ同じだが、色合いが現行制服のほうがわずかに濃い色をしているのが分かる。並べてみてようやく分かる程度の違いなので、2代目(旧制服)を着て登校しても、色の違いはほとんど気にならないであろう。
なお、2017年度ごろ以降に登場したダークグレー裏地の制服と比較すると、裏地の色合いや質感はほぼ同じで、よく見ると色合いが若干異なるかと気付く程度の差だ。
↓写真左:2代目(旧制服、校章付きのほう)、右:3代目(現行制服)
ところで、母親や姉などからおさがりで譲り受けた旧制服を2020年度以降に着ていけるかということであるが、それは大丈夫である。これまでも、チャコールグレーの制服に交じって、初代の明るいグレーでボックスプリーツの制服を着ている学生がちらほら見受けられた。規則上は問題ないとはいえ、けっこう目立っていたが、「一族『聖心』出身なのですわよ」というアピールにはなる。
今回のモデルチェンジでは、上着の前裾の形状とボタンの数以外は変わるところがないのだから、ひとつ前のモデルを着ていても、制服に興味がない人たちは気付かないだろう。
現在は入学・卒業式と入学直後の1か月ぐらいしか出番がないので、古い制服をできるだけ活用してやっていただきたい。
入学前に配布される書類に「聖心女子大学制服のご案内」というのがある。それを見ながら、各年度の制服注文について検証してみよう。ちなみに2020年度から新制服になり、またちょうどその頃に新型コロナウイルス感染が騒がれている。
(2019年度は<聖心女子大学2>に掲載。)
2020年度入学生より、制服デザインが一部変更になり、パンツスーツスタイルも選べるようになった。色合いや全体のイメージは旧制服を踏襲しているが、上着やスカートなど値段が若干安くなっている。
2020年度新入生用の大学採寸日は、2月26日(水)だった。当日は試着用のサイズ見本が用意されているので、最もフィットするものを選び、必要なら微調整をしてもらえる。ただし、基本的に既製服なので、ジャケットは袖丈(標準プラスマイナス3cm)、スカートは丈(標準プラス3cm)の修正のみになる。
採寸日に来場できない場合は、例年通り、三越スクールユニフォーム池袋店に出向くか、申込書を郵送する。
上着21,450円
スカート13,200円
ブラウス4,840円
パンツ15,070円
一式合計39,490円(スカートスーツ税込み)
(金額は2020年度入学生用=新モデル)
店舗での採寸見本は2019年12月7日から用意されていた。
上着(ジャケット)を注文するときの注意点だが、制服着用時には必ずボタンを留めておかなければならないので、シルエットも重視しながら、身幅に若干の余裕を持たせるように採寸してもらおう。そうしないと拘束感が強く、制服はおろか学校も嫌いになってしまう。中等科・高等科の制服も同じである。
2021年度新入生用の制服注文は、新型コロナ感染対策のこともあり、例年行われている大学採寸日を設定せず、WEBでの注文を推奨している。注文案内書には、詳細なサイズ表が掲載されている。(前年度のサイズ表は別紙)
発注可能期間は1月より2月28日(日)までだ。3月1日以降はWEBにはアクセスできなくなり、店頭または郵送のみとなる。
注文案内によると、WEBで注文するには、WEB会員に登録する必要があり、学外者からの不正購入を避けるため学校専用アドレスへアクセスする必要がある。また、購入の際には学校専用パスワードを入力する。
WEB以外では、三越スクールユニフォーム池袋店または日本橋三越本店スクールユニフォームに出向くか、郵送での注文も可能である。いずれも締め切りは2月28日である。
価格は2020年度と同じ。
上着21,450円
スカート13,200円
ブラウス4,840円
パンツ15,070円
一式合計39,490円(スカートスーツ税込み)
(金額は2021年度入学生用=新モデル)
商品は、送料着払いで3月末までに配送される予定である。
ちなみに初登校日は2021年4月2日(金)で、3号館1階の宮代ホールロビーにて12:00より受付開始だ。昼食は各自済ませておくことになる。この受付時に学生証が交付されるので、以後、通学時に常時携帯する。
入学式は4月3日(土)に、密を避けるため午前(09:45集合)と午後(13:45集合)に分けて行われる。参加者は氏名の五十音順による。詳細は3月29日発表される。場所はいずれもマリアンホール講堂である。以後4月8日(木)までオリエンテーションが続く。
保護者の来学は推奨されていないが、写真撮影等の便宜を図るため。4月1日~8日のオリエンテーション期間中、「入学式」などの立て看板を学内数カ所に設置するとのことである。
価格は全アイテム据え置かれていて、前年度と同額である。
注文・購入要領もほぼ同じだが、郵送による注文方法がなくなり、WEB申し込みと店頭申し込みのみとなった。そのため案内用紙から申込書がなくなっている。
今回も大学採寸日は設定されておらず、自分で採寸する目安として体型図が掲載されている。
細かく採寸してもフルオーダーではなく、サイズ表にある通り婦人服サイズの既製品から選ぶことになる。ただし、上着の袖丈とスカートの丈はプラスマイナス3cm単位で修正してもらえる。
大学での採寸日が設定され、WEB、大学、店頭の3つの方法がある。店頭での申し込みは日時を指定しての予約制となっている。
大学入学選考方式が多様化しているので、早くに入学が決定している生徒にとっては、2023年10月12日からWEBで申し込みができる。
価格はすべてのアイテムについて据え置かれている。
<3代目現行制服>
【ジャケット】
表地: 毛50%ポリエステル50%
裏地: ポリエステル100%
size:7号(胸囲92、肩幅38、着丈55、袖丈標準56cm)
【スカート】
表地: 毛50%ポリエステル50%
裏地: ポリエステル100%
size:9号(W64、H98、丈標準54cm)
158cm、41kgの細身だが、座ったときに膝が隠れたほうが良いとのアドバイスでスカートは9号を購入した。
(2023年4月新入生)
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最終更新日:2024年11月16日
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