企業オフィス

企業のオフィスで働くOLに着用される制服。

会社の中だけで働くもののほか、受付やカウンターなどで接客する機会があるものなどがある。

多くは清楚なブラウスにスリーピース(上着+ベスト+スカート)、またはベスト+スカート、あるいはジャンパースカート、ワンピースなどの種類がある。

スカート形状はタイトか控えめなAラインが中心で、裾にベントかプリーツが入っていることが多い。

着席して仕事する時間が長いので、スカートにテカリや座りジワが多く付き、制服アイテムの中でもスカートの傷みが著しい。ベストは机にあたるせいか、前側にテカリが生じやすい。

 

OL制服のベストで思い出すことがある。

某オフィス街のお昼どき、昼食から会社へ戻るのだろうか、あるOLがベストを脱いで、肩に担ぐようにして歩いていた。襟首を掴まれ、為すすべもなく揺れていたベストが哀れだった。あの女性はきっと、他の制服アイテムも雑に扱っているのだろう。会社からの貸与品だから雑に扱ってもよいという姿勢に違いない。


西武百貨店 事務・接客

紺色のベスト+タイトスカートに、白い長袖ブラウス。

スカートはお尻部分にテカリが目立つが、ベストは前身頃にテカリが激しくなることが多い。

座って仕事をする時間が長いのか、あるいは、何人もの女性に代々受け継がれてきたものか、表地はテカリがひどく、裏地も座りジワやヨレがかなりひどい。


某金融機関

ブレーの上下とチェック柄のベストに、さらっとした生地のスカーフを巻く。

室内の清潔な環境で使われたせいか、まだ傷みは少ない。しかし、モデルチェンジが決まったら、まだ真新しい制服も一瞬にして不要品とされる。



某電機メーカー 事務

ブラウス+ベスト+スカートという、企業事務服としてオーソドックスなタイプ。

黒色のベストと同色のタイト系のスカートという一見すると地味なデザインだが、上下とも裏地に派手なライトブルーの蛍光色が使われている。スカートはもちろん、ベストも人前では脱ぐ機会はほとんど無いものなのに、このような裏地が使われているのは、着用者を満足させるためなのだろうか。

唯一、着用した状態で外から裏地が見えるところといえば、ベストの肩口であろうか。スカートにはプリーツが僅かに付いているだけで、ベントやスリットの類は無い。



ブラウスは縦ストライプの地模様入りで、かすかに光沢がある。


某菓子メーカー工場 案内係

ベージュ系のベストとタイトスカートに、共布リボンタイ付きのブラウス。清潔感あふれる制服だが、近くで観察すると、スカートなどに生地のヘタリがあって、酷使されていることが分かる。

明るい色合いは汚れも目立つので要注意だ。



カーディーラー 接客

<ホンダカーズ千葉>

シートに座っているときのスカートの様子が気になって仕方がない。可愛らしいフレア気味のスカートなのだが、生地の状態をまったく気にしていないし、シートに座ったまま横に移動するのも頓着なしだ。スカートなどはシワシワになっているに違いない。


<ホンダカーズ徳山>

二人の制服の状態が気になる。上着もスカートも着用ジワが多い。上着は背中や肘に強いしわが見られる。特にスカートは後ろの座りジワはもちろん、前側のお辞儀ジワもくっきり見て取れる。あまりメンテに熱心ではないのだろう。もし彼女たちに接客されたら、制服が気になって仕方がないだろう。裏地はおそらくかなりひどいシワが付いていると思われる。




ブラウス+ジャンパースカート

濃紺のジャンパースカートに丸襟の白いブラウス。ジャンスカの前のボタンは飾りで12個も無駄に付けられている。開閉は背中ジッパーのみで行う。ジャンスカは着用するときに、まず脚を入れるので床に付いてしまう。脱ぐときは、床にすとんと落とされることもある。


このジャンスカの場合は総裏で肩から裾まで裏地が付いている。例によって、お尻の部分は座りジワが多数付いている。ジャンスカの場合はさらにウエストの縫い目が引っ張られて裂けていることもある。



OL制服 SELERY

相当使い込まれて廃棄された制服だ。さすがの制服メーカーブランドSELERYも、ここまで酷使されればひとたまりもない。ベストの裏側は擦り切れて穴が開き、スカートも尻と太ももに擦られて、輝きを失ってしまっている。

画像:ヤフオクtiffany_love77



OL制服スカートのシワ1

表地はダメージが目立たたなくとも、尻に敷かれる裏地には、無数のさざ波のようなシワ(リプルシワ)ができている。OL制服や事務服の宿命のようなものだ。これがひどくなると、縫い目が解れ、裏地が縮み上がり、擦り切れ、毛羽立ち、裏地が悲惨なことになっていく。

また、前側にもお辞儀ジワができる。

画像:ヤフオクrisky2001ts



OL制服スカートのシワ2

さざ波のようなシワが放置され、そのまま使い続けられると、シワの山の部分が擦り切れ始める。水平方向へ何本もの裂け目ができ、同時に縦方向の縫い目も裂ける。まさに碁盤の目のように生地が裂けていく。それでもスカートは使い続けられる。傷に塩を塗るなどという例えでは表現できないほどの地獄を強いることになる。

画像:ヤフオクrisky2001ts



OL制服スカートのシワ3

女子社員は、毎日制服に着替える際に、外からの身だしなみを整えることはあっても、スカートの裏地まではいちいち確認しないだろう。その結果、か弱い裏地はこのような悲惨な状態になってしまう。そして、それは、表地がみっともないほどテカテカになるか、あるいは裏地の摩耗が極限に達し、裏側から表地へダメージが伝わってこない限りわからないのだ。

画像:ヤフオクrisky2001ts



OL制服スカートのシワ4

事務でデスクワークをしている女性の制服スカート。こんなひどいシワが付いていても、クリーニング店のプロの手にかかれば、ハンドアイロンできれいにできるらしい。摩耗していなければ、の話だろうが。



制服メーカーPR

デザインはもとより、職業制服は、機能性でも競わなければならない。



防汚加工の説明で、制服スカートに遠慮なく飲み物がこぼされている。生地は見事に飲み物を弾いているが、スカートは驚いたことだろう。防汚加工をよいことにして、メンテが疎(おろそ)かにならないか心配である。



企業制服の重要な附属アイテムと言えばスカーフだ。

<アイテム別>-スカーフ/ストール