和服は私が最も好むジャンルのひとつなのだが、あまりに好きすぎて、思うところが高じて駄文が容易にまとまらない。それゆえ、本稿の作成に時間が掛かっていることをお許し願いたい。
和服のコレクションも振袖を中心に膨大な数に上る。できれば画像で紹介したいのだが、手が回らない。
リクエストなどがあれば励みになるので、皆さまのメッセージに期待している。(管理人)
衣装レンタル&撮影スタジオ。Photo Galleryに並ぶ写真集は見ごたえがある。
制作中
日本の伝統的民族衣装だが、その形態は様々であり、TPOによっても着用シーンが分けられている。
季節によっても生地質や織り方、色柄などに違いがある。単純に言うと、夏服にあたる裏地のない単衣(ひとえ)と冬服に相当する袷(あわせ)があり、下半身にのみ裏地を使うものやお尻部分にのみ裏地を張っているものもある。
裏地にあたるものは、上半身の胴裏(どううら)と裾部分の八掛(はっかけ)に大きく分けることができ、袖部分にも裏地がある。
現代着物では、胴裏には白または生成り(白に近い色)が使われ、八掛には表地と同系色または全く異なる派手な色合いの生地が使われる。特に表地とは対照的な色遣いの八掛は、女性が歩くときに裾が蹴飛ばされてちらちら見えるコントラストが印象的に映る。
また、アンティーク着物を中心に、紅絹裏(もみうら)と呼ばれる緋色(朱色)の胴裏が使われているものもある。
生地は表地も裏地も正絹であることがほとんどだが、ポリエルテルやキュプラ製のものも散見され、家庭で丸洗いが可能なものなど、取り扱いが簡便なものも存在する。
着付けにおいては、肌襦袢(じゅばん)、長襦袢などを着物の下に着用し、腰紐や帯、帯締め、帯揚げなど多数の小物を必要とする。
上から紐や帯でぎゅっと縛るわけであるが、着付けを解かれて和服ハンガーに吊るされた着物を見ると、ウエストあたりにシワができていて痛々しく感じることがある。
女性に着用されているときは、速足で歩くと裾が蹴飛ばされ翻り、静かな場所では衣擦れの音がかなり派手に聞こえる。つまりは生地が擦れ合っているわけである。
また、和室では正座をするが、お尻部分だけでなく前身頃が脚に敷かれて擦られてしまう。
和服姿で仕事をするとき襷(たすき)をかけることがあるが、和服が過度に拘束されていて可哀想に見えてしまう。
和服は大切に着られ、保管されるべきものだが、シミなどの僅かなダメージで再起不能となり、二度と和服としてまともに評価されなくなることも多々ある。そうなると、高級着物も二束三文でリサイクル店で投げ売りされていたりする。
和服の生地は表地も裏地も実に多彩であるが、表地には紋綸子など光沢が強いものもあるし、裏地(胴裏や八掛)にも艶やかな生地が使われていることが多く、フェチの間では独自のジャンルを確立している。女性が着る長物は身丈以上に仕立てられるので、着物自身の着丈が長く、袖も含めると生地が大量にあることも人気の秘密かもしれない。
大奥などの時代劇や結婚式の花嫁衣装などで、裾を引きずって歩く姿も優雅で、ファンが多いようだ。しゅるしゅる言う衣擦れの音もそそるものがある。
着物の中にはポリエステル素材で丸洗いができるものもあるが、多くは正絹(しょうけん)で水に濡れると生地が台無しになってしまう。したがって、ぶっ掛けプレイなどをされると命とりである。
男性諸氏は、女性の和服姿を見ることはあっても、脱ぎ捨てられた和服を見る機会はほとんどないだろう。すべすべの絹の胴裏が晒されているのを見ると、和服もいっそう妖艶に見える。
和服を着用して帰宅したら、シワと湿気を取るためにハンガーに掛けて、一晩吊るしておくのが常識だ。このように投げ出したままではいけない。
和服は和装用のハンガーに掛けよう。洋服用のハンガーだと、特に肩部分への負担が半端なく強くなり、自重で型崩れしてしまう。
リサイクルショップでは、このように針金ハンガーに掛けてぎっしり並べられている様子を見るが、和服にとっては拷問に違いない。
・訪問着/付け下げ・・・裾周りなどに模様のある格の高い着物。価格はピンキリだが、古着店など、特に和服に詳しくないリサイクルショップなどでは、高級和服だったものが投売りされていることがある。僅かなシミがあるだけで、適切に処置すれば十分活用できるものもあるが、元々品格のある女性に着用されていたものが、雑な扱いを受けているのを観ると辛い。
立派な訪問着も、二束三文で投げ売りされたら、もうまともな道に復帰する夢は叶わない。
・振袖・・・未婚女性の第一礼装。袖の長さによって種類がある。
現在では成人式のユニフォームと化している。また、女子大生の卒業式では袴とともに着用される。婚礼衣装では、大振袖がお色直しの衣装として用いられる。
レンタル衣装として使われているものなどは、躊躇なく雨や雪まみれにされたり地面を引き摺られたりする。
・色無地・・・柄のない着物、様々な素材のものがある。お茶会を中心に応用範囲は広い。
画像:ヤフオク
画像:ヤフオク
・小紋・・・全体に柄がちりばめられた着物の総称。基本的には絵羽模様にはなっていない。
普段着として用いられる着物だけに扱いも雑になりがち。大正や昭和初期のものはアンティークとして扱われ、現在風や洋服風と称して着崩されたりする。リメイクにも重宝されている。
・留袖・・・結婚式などで既婚女性が着用する黒留袖がポピュラー。色付きの色留袖というものもある。裾周りのみに柄が入る。黒留袖は既婚女性の第一礼装だが、昨今では結婚式ぐらいしか出番がないため、レンタルで済ませる女性も多い。古着屋では年代ものが二束三文で投売りされる。胴裏(裏地)の白い絹生地は滑らかで妖艶である。
・喪服・・・葬式や告別式で着用される。色は黒色だが、洋装のブラックフォーマルと同じく、色合いには若干の差がある。また、生地質にも種類がある。
喪服は本来喪服としての用途しかないが、例外として、宝塚歌劇の衣装として、緑色の袴とあわせて用いられている。
アダルトビデオなどでは、主人を亡くした未亡人などの設定で、喪服を着た女性が登場するという独自のジャンルが確立している。
強い光沢がある生地の喪服は、かなり妖艶である。脱ぎ落されると、胴裏の白色とのコントラストがハッキリして、なぜか興奮度がアップする。
画像:ヤフオクkariporiman
・羽織/コート・・・着物の上に着るおしゃれな防寒着。身丈は短い物からロングまである。洋服の上着と同じく、脱がれることが多いので、その後の処理が気になる。羽織の裏地は凝った色柄のものが多い。
・雨コート/道行・・・着物の上に着る外套である。襟や前合わせの形状には数種類ある。現代のものには撥水加工してあり、水をはじく。表地は光沢生地のものもある。
・襦袢/裾よけ・・・着物の下に着るもの。絹やポリエステルなど光沢のあるものが多い。普段外からはほとんど見えないが、裾が翻るときにちらちら晒される。
時代物では、緋色(赤色)の生地のものもある。
アダルトビデオなどではいやらしいポーズに付き合わされる。
画像:ハイカラ日報(大正琴のナルダン楽器ブログ)
袴・・・袴は和服の長着の下半身に着ける。袴の形状には2種類あって、スカートのような行灯型(あんどんがた)とズボンのような馬乗り型がある。女袴は基本的に行灯型が主流だが、一部の巫女装束や弓道などの武道袴では馬乗り型が用いられている。
明治大正期には、女学校の女性教師や女子学生が身に着けた。現在では、大学の卒業式に振袖に合わせて着る女性が増えている。同様に、小学校の卒業式に着る女子もいる。
女袴は基本的に裏地はないが、巫女装束の緋袴(朱色の袴)では、コートやスカートなどに付いているのと同種の滑りの良い生地が裏地として付いているものもある。
卒業式用にはポリエステル製など、着付けやメンテが気軽に行えるものも多い。また、購入されても、以後あまり出番がなく、ネットフリマなどで売却されてしまうものも少なくない。
女袴は行灯型でプリーツスカートを想起させる形状でもあるため、男性のあいだでフェチジャンルも形成されており、彼らに捕まってしまう確率もゼロではない。
画像:メルカリ スヌーピー大好き
・浴衣・・・真夏のみを出番とするため、汗まみれにされる。格安浴衣の出現により、使い捨てにされるものも散見される。花火大会の帰り道に、不要とされた浴衣が打ち捨てられている様子がニュースでも騒がれた。
・打掛・・・花嫁衣裳で、上に羽織るもので、裾は床を引き摺る。ふき(裾先)部分には綿が詰め込まれていて大きく膨らんでいる。屋内であっても、そこそこ重さのある部分が、床の上をずるずる引き摺られている姿は痛々しい。
・帯/帯揚げ/帯締め・・・和服を縛るベルトのようなもの。きつく締め上げられた着物には、解いた後も痛々しいシワが残る。中古品の帯は花瓶敷きなどにリメイクされることも多い。元は上等だった帯も重い置物の下に敷かれると苦しそうだ。
・ストール・・・防寒用に着物の上から肩に羽織る。裏側にサテン生地が使われていることも多い。成人式では、羽毛や毛皮のものがよく見られるが、いずれもツルツルの裏地が付いている。
・腰巻状態・・・和服のアイテムではなく、長着(着物)を腰に巻いた状態を言う。安土桃山時代かた江戸期にかけての上流武家の夏の正装だった。
アダルトビデオでは、帯を締めたまま上半身のみ脱がされて、上半身部分がだらしなく垂れ下った状態。仰け反ったように見える着物が可哀想だ。
和服を展示するとき、和服ハンガーや衣文掛で袖を大きく広げられ、前身頃を摘まんで引っ張られることが多いが、はりつけ状態のようで何だか可哀想に見えてしまう。
大勢の女性が振り袖姿で、わざわざ動きの激しいダンスを踊る。裾は大きく蹴り上げられ、脚は広げられ、袖は振り回されたり、地面を擦ったりする。振袖は想定外の動きに付き合わされて、怖い思いをしただろう。それでも振袖たちはよく頑張っている。意外と勢いのある動きに映える衣装であることに驚く。まことに勇ましくて格好がよい。さすが和服である。
打掛や振袖を着て、派手に踊っている。打掛の裾は引きずられるのが宿命だが、激しいダンスに付き合わされると忙しい。婚礼衣装のものと思しきものも見られる。これだけの着物を着て、テンポよく踊るのは重労働だろう。ダンサーも着物もたいへんである。
制作中
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外国人が、美しい振袖や花嫁衣裳を日本の土産として持ち帰り、単なるガウンとして着用する例がある。男性が女性の振袖を素肌に羽織っているのは。見ていて残酷に見えてしまう。当然、和服として丁寧に保管されることもないだろう。乱暴に扱われて、ほつれが生じたら処分されてしまう。
外国のロック歌手のステージ衣装にされた振袖など。
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→時代衣装
→リメイク
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最終更新日:2024年11月16日
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